今回は「テネシーウイスキー」について紹介します。
【アメリカンウイスキー】
お隣のカナディアンウイスキーと同じトウモロコシやライ麦の他に、大麦麦芽や小麦を原料にして造られているウイスキーです。
アメリカ東部に位置するケンタッキー州、テネシー州が製造場所として有名です。
アメリカンウイスキー種類がいくつかあります。歴史があるから当たり前ですが大きく分けても5種類はあります。違いは原料や製造の違いですね。原料で簡単に分けるとトウモロコシが2種類、大麦、ライ麦、小麦各1種類。
これ以外に連邦規則集で規定されていない物もいくつかあります。
ウイスキーには定義・法律があり条件を満たさないとウイスキーと名乗れません。
造る方は大変ですが、消費者にとっては品質や安全を確保するための大切な決まりごとです。
国ごとに違うのですがアメリカは下記4つをクリア
・原料は穀物
・蒸留は度数95%以下
・瓶詰めは度数40%以上
・オーク樽で熟成
これプラス種類別に条件が追加されていきます。例えば「バーボンウイスキー」は上記の他に、
・原材料にトウモロコシを51%(半分以上)使用
・熟成は内部を焦がした新樽を使用 他
図もなく文章だけではわからんという方はBARに行ってください。もしくは購入して飲んでみてください。
正直 実物を見たり飲みながら頭に入れるのが一番だと思います。
【テネシーウイスキー】
色々種類がありますが今回紹介する「テネシーウイスキー」規定ではバーボンウイスキーに分類されます。
何が違うのかといえば単純明快、テネシー州で造られていることです。
もう一つ大きな特徴として「チャコール メローイング(炭濾過工程)」を行っている事です。
【チャコール メローイング(炭濾過工程)】
なんだか聞き慣れない単語が出てきましたね。炭で濾過してなんやかんやするんだろうなぁと思ったでしょう。その通りで、カナダの国花でメープルシロップでおなじみの木「サトウカエデ」の木炭に蒸溜したてのスピリットを一滴ずつ落とし、ゆっくり時間をかけて濾過して熟成させます。
これが「チャコール メローイング(炭濾過工程)」と言います。
「バーボンの定義をクリア」+「チャコール メローイング」を行い「テネシー州」で造られたウイスキーが下記になります。
【ジャックダニエル】
美しい琥珀色に満たされた四角いボトルにブラックのラベル、創設者と同じ名前が特徴でアメリカを代表するウイスキーの1つです。
種類もいくつか出ているので、どれから飲もうか初心者は迷ってしましますが、やはりスタンダードの「ブラック Old No.7」からチャレンジしてはいかがでしょうか?
サトウカエデを使用しているので甘くまろやかな口当たり、そしてお手軽な価格で楽しめ初心者にはおすすめです。
他にもはちみつを加えた「テネシーハニー」、チャコール・メローイングを2回行う為生産が少ないレア物「ジェントルマンジャック」、70%のライ麦を使用した「ジャックダニエル ライ」
他にもウイスキーとコーラのコラボレーション「ジャックダニエル&コカ・コーラ」なんて変わり種もあります。
このお酒、ミュージジャンなどの有名人が愛飲していることでも有名で面白い逸話があります。ぜひ調べてみてください。
【ジョージディッケル】
そしてもう1つ忘れてはいけないのがこちら「ジョージディッケル」
ドイツからアメリカに渡ったジョージ・A・ディッケル氏が製造したと言われており、
1920年頃アメリアで起きた「禁酒法」の際に製造が終了、その後復活を繰り返し、2003年に再オープン。
「アメリカ最高のシッピングウイスキー」と讃えられるウイスキーです。
こちらも面白い製法があります。その名も「「チルド・メイプル・メローイング製法(冷却濾過方式)」
調べてみると「冷却したサトウカエデの炭の上に新しい羊毛で織られた毛布を敷き濾過する」とのこと。
???冷えた炭に羊毛の布で濾過する???独特な手法です。素人からすると謎ですが、羊毛の布を通すことで滑らかさが増すのでしょうか?
これは飲み比べして確認するしかないですね!