フランシス・ベーコンは、1909年アイルランドで生まれたイギリス人画家です。20世紀における重要な人物画家といわれていて、数多くの抽象的に描かれた人物画があります。不気味で見たものに恐怖、不安感、孤独感などを与える作品が多く、独特なグロテスクで大胆な表現が高く評価されています。

フランシス・ベーコンは若い頃は美術の専門的な機関で学ぶことはなく、1926年頃から水彩や素描を描き始めます。20代から30代半ばまでは本格的に絵画に打ち込まずにインテリアや家具のデザインなどをしていました。

1944年に制作した「キリスト磔刑図のための3つの習作」が大きく評価されることになり、その後も様々な作品を作り出します。フランシス・ベーコンは作品の破壊癖があり、古い作品の多くは自ら破壊してしまいました。1950年代は「叫ぶ教皇」シリーズを制作。1960年台は友人の肖像画を多く描き、20世紀後半における最も重要な肖像画家と評されるようになりました。